縦へのアプローチ、横へのアプローチ
何十年も前から同じことが中、小劇場で唱われます
中小劇場あるある
『色々な所に出演した方がよい』
『経済的に負担にならない所がよい』
『前回楽しかった仲間とだから団体が変わっても仲間が居れば楽しいはずだ』
『誰彼の紹介だから間違いないはずだ』
『自分の自慢の殺陣は色々な所で認められるはずだ』
中には
『これは2.5次元だから面白いはずだ(笑)』
経験から正直言わせて下さい
上記のように
横のつながりだけでお芝居してたら確実に
『消えます』
何故邂逅でこのような事を言うのかというと
『才能がもったいない』
最近そんな若者が増えてきているからです
よく
『何故伊木さんは有名な人とお仕事出来るんですか』
と聞かれます
答えは一つ。縦の動きを教わりしてるから、です。
ある公演に出演したとします
楽しかった、勉強になった、主演だった、好きな団体だった、知り合いが増えた…エトセトラエトセトラ
!?
でもその先のゴールは?
あなたが元々、最初に描いていたのはテレビや映画に引っ張りだこの俳優ではなかったのか?人気アニメの声優ではなかったのか?アクションヒーロー(特撮)の主演ではなかったのか?
少なくともSNSを頑張って集客する事ではないはず(努力を否定ではなく大部分、これはスタッフさんやマネージャーの仕事です)
様々な事に挑戦することはとても素晴らしい事です
やりたいことを自由にやる、それも勿論よし
でも自分が本当に叶えたい夢があるならば
最短距離でそこに向かった方がより素晴らしいはず
そう、思うのです
少なくとも僕はそう教わりそうしてきました
『常に第一線で頑張っている人と共にあれ!』
『朱に交われば必ず赤くなる!第一線のDNAに芯までつかれつかれ』
そう、教わってきました
初めて描いた夢は必ず叶う
若者の笑顔が無限の可能性を広げ
この不安定な世の中に一筋の希望の光を見出だす
ほんの少しでもその手助けを僕達が出来たのなら
それは産まれてきた甲斐があったな、オレも
そう、思います
僕が教わったこのマインドが
皆さんのやりたいことの足しになります様に…
さて
さて
告白します
実は長年の無茶がたたり
2018年手掛けた2作品
『生きていた総司』
『新撰組伝クロノス』
では満身創痍で身体も動かせませんでした
勿論殺陣等も本来の3分の1も動けず後悔が残ります
(もっと親身に共に刀を振ってあげたかった、と)
MRI.CT.レントゲン.内視鏡.pet
今までなにもしなかった分あらゆる検査をしました
結果は『脊椎管狭窄症』
主に55才以上に多い病気です(笑)
頚椎、胸椎、腰椎に狭窄が見られるって
背骨イカれてんじゃん!
手術を勧められましたが心配したら一生車イスとの事
じゃ治るのか、と考えたら、どうやら様々なアプローチがある模様
ならば…闘える。
別世界カンパニーの次回公演は恐らく7月になると思います
今からビックリすることを仕掛けて仕掛けてます(笑)
やはりお芝居は質が全てだと思うのです
良質な作品を手掛けられるよう
今は修行期間
全てを見つめ直す期間です
本当の味を提供する老舗でありたい
その為には日々の努力を形に
その形を更に昇華する覚悟を徹底する事
来月39才というこれまた中途半端な私は
そう感じる毎日を過ごしております
これまで三回に渡る邂逅にお付き合い下さいましてありがとうございました
私を知っている人はわかって頂けると思いますが
自分の事を語ることが大変苦手なのです
ですが他者とのコミュニケーションなしに演劇は成り立ちません
僕の団体は師のダメ出しに世界で唯一
(株)蜷川カンパニーの公認を頂き
日々更新させて頂いております
蜷川イズム継承者の数少ない生き残りとして
これからも
より良質な素晴らしい演劇を創る事に決して妥協しないこと
初心に戻り歩み続けたいと思います
読んで頂きありがとうございました