堀川りょうさんを初め、支えて下さった皆さま、本当にありがとうございました。
破滅プロと救済プロという異世界を同時に演出するという試みでしたが、蓋を開けてみれば大変好評で、片方を見たお客様がもう片方を見に来るという興味深い現象がありました。
振りかえれば破滅プロは…
近未来、人類最後の島、そこから独特の文化を歩んだ二つの部族の姫、ロミオ&ジュリエット。この無茶苦茶な、しかし村上春樹の小説の様な確実に観客の心を鷲掴みに出来るプロットをどう演劇として成立させるか、これに皆で大苦戦した用に思います。
しかし終わってみれば破滅プロは何とチームワークが良い事でしょう、言いたいことを言い合いました、時には喧嘩もしました。しかし、皆、やりきりました。
この舞台、私の演出でなく破滅プロのチームワークこそが勝利だったと思います。
振りかえれば救済プロは…
赤い月、汚染された海、放射能だらけの混沌の人類最後の島 両派閥のボスの子供【ロミオ&ジュリエット】
シェイクスピアは外国の壮大な環境の中で生まれました、ニューヨークで修行した時、アメリカの壮大なスケールだからこそ出来るアメリカ演劇に、日本人として大苦戦しました。しかしこちらは皆、既にそこをクリアしてた部分が本当に今回追い風となり、舞台の成功となった様に思います。
現代性を武器に繰り広げられる近未来の舞台は、やはり演出でなく、現代の若者の努力と才能のお陰さまで成功しました。
ここだけの話ですが、こちらは最後まで不安定な印象を皆持っていたと思うのですがそれが良いのです、だってテーマは混沌【カオス】なんですから。破滅からの救済でなく、現代社会が抱えるカオスから現代の若者が何を救済と考えているのか、それを近未来設定として置き換え、現代の若者が抱える光と闇を浮き彫りに出来たらと、そう思っていました。皆の力でこちらも素晴らしい作品となりました。
どちらの作品でも感じた事はやはり演出家等というものは【先生】でなく、料理人でもなく、指導者でもないということ。
蜷川さんは顔に例えればまゆげとか言ってたけど(笑)
確かにまゆげない顔は嫌だけど(笑)
でも、今回は特に無理しすぎたかな…
内科からも外科からも呼び出しがあるし…
つーか、次の作品は凄い強敵なんだよなぁ…
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