
自分の人生。
一度きりの
自分だけの、人生。
毎日激動。
朝からstudioの大先輩に怒られ
稽古は難航を極める時間帯も多々
一週間前ともなれば
それはナオサラ
しかし私には確固たる勝算がある
修行に修行を重てきた精神力がある
まだまだ。
どんな逆風が来ようが全て勝手に追い風に変わる
なぜか?
波田陽区演じるロミオ役は
台本の半分をしゃべり、なおかつ一ページ半ある長台詞、殺陣など散々あり、連日疲労困憊、今日も8時間ぶっ通し稽古だった。
疲労困憊、稽古後立っているのもやっと
そんな中
キャスティングを変えられそうになっている若手が一人。
彼は波田陽区さんの相手役だが間が悪すぎて降ろされそうになっていて相当悩んでいた。
波田さんは何も言わず、そこから彼の為、一対一で2時間、二人のシーンを練習した。
そしてこう叫んだ。
『伊木さん!彼に、やらせてあげてください!』
皆稽古場を去るなか
僕と波田さんは最後まで彼の稽古に付き合った。
彼の目付きは変わった
疲れなど何処かへいってしまったのだ。
そして素晴らしい演技に変わった。
…
普通は怒る。
今日も相手役に怒る人もいた。
しかし本番一週間前に、初舞台を迎える波田陽区は、怒るどころか、自身の疲れを省みず、彼の為に2時間稽古をした。
…
だから私は負けない。
今や僕らには
逆境をともに乗り越えられる翼がある。
優しさと、本物のプロ意識。
これこそが!
これこそが!