
今日も『赤い鳥』の読解と稽古。
これは出会った中で、いや、日本一難解な戯曲だと思う。
役者は大変だよなぁ、って思う。だって人間の根本を演じ続けなきゃならないもの。
不条理演劇ー。
むぅ。
昔お世話になった木山事務所の高名な演出家『末木利文』さんはこういうー。
別役作品に出逢い戦った役者とそうでない役者は年を重ねたころの実力に雲泥の差が生まれるー。
シンプルな、幕末コメディやらなんやらもいいけど、笑いあり、涙あり、でもなんでもいいけど、そんなものはハリウッドやディズニーランドやダウンタウンやらにまかせてー。
人間とは何者なのかー。
という『芝居』こそ『芝居』だと木村光一さんや秋浜さとしさんはおっしゃられた。
観客のために、とかいう人程、観客が『人間』であることを認識していない。カッコいい殺陣やいい音楽やダンスを織り交ぜ、どっかでみたような、わかりやすい筋書きをやれば感動作だと、安易な幻想をもつ小劇場の演出家はとても多いのではないかー。
私は、大丈夫だろうか。
自分自身は果たして本当に、そのようなお遊戯会に手を染めていないだろうかー。
向上心あふれ、妥協せずに、常に人間に立ち向かっているだろうか。
それとなく『エンターテイメント』をナメるなと、今は関西一の集客をもつ劇団の座長であり親友に言われたことがあった。
それだけ『エンターテイメント』という言葉は便利なんだろう。
あいつみたいに本当に『エンターテイメント』を考えて頑張ってるヤツにとって、お遊戯会と一緒にされてはたまらないという気持ちが、今は痛い程よくわかる。
『学ぶ』ということ。
そう、私はもっと学ばねばならない。
そういえば蜷川が、安易に役者で演出家で劇作家でと名乗るヤツは信じられないといってたが( 同時にやったこと、僕はありませんし、できませんが…)なんとなく、わかる。
ありがたい環境が広がる
だからこそ
初心をもって、進みたいと思う。
だからこそ
もっともっと
『学びたい』!!